◆ラジコン潜水艦、その浮沈システムについて◆
【第5回】

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●ピストン・バラストダイブ

 本物の潜水艦と同じように船体内にバラストタンクを持ち、タンクに水を注排水して船体の浮力を増減させて潜ります。ポンプ式に似ていますが、ピストンを前後に動かすことで、注排水を行います。



 ピストンの駆動方法には、ピストンの軸へネジを切り、このネジに合った雌ネジ側の歯車をモーターで回転させる方法と、サーボで直接ピストンを動かす方法があります。いずれにしても、任意の位置へピストンを動かすことが出来るため、タンク内の水の量を調整しやすく、ホバリングなどしやすくなります。

 気をつけなくてはならないのは、上図のように、ピストンの移動にともなって、タンク内に水が入りますが、ピストンの位置がずれることと、水の重量によって重心位置が変化していきます。これを防ぐためにはピストンを前後対象に2本のピストンバラストを装備したり、水中での前後バランスを注水時の状態でとることが必要となります。また、ピストンの動きにつれ艦内圧力も変化しますので、水密には気を遣う必要があります。


★長所
  • ピストンの位置を微調整できるため、微妙な重量バランスをとることが出来き、水中停止(ホバリング)が容易
  • サーボでピストンを動かす方法は、構造が簡単で作りやすい

★欠点
  • ピストンをモーターで駆動する方法は、市販されていても大きいため小型のモデルには使えない
  • ピストンの自作が難しい
  • 艦内圧力の増減に耐える構造にする必要がある
  • 前後バランス調整が少し面倒

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[2009/01/12:執筆:雲山]