◆ラジコン潜水艦、その浮沈システムについて◆
【第４回】

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●ポンプ・バラストダイブ

　本物の潜水艦と同じように船体内にバラストタンクを持ち、タンクに水を注排水して船体の浮力を増減させて潜ります。ガス式と違うのは注排水をポンプで行うことです。


　バラストタンクの構造には大きく分けて2種類あります。

　一つは密閉されたタンクにポンプで注排水する方法です。この方法では、バラストタンク内の水の量は調整しやすく水中停止が可能ですが、タンクが満水にはならないのと、タンク内の圧縮された空気によってタンク内の水が逆流するため、チューブを押さえたり弁を付けて水の逆流を防ぐ必要があります。仕組み上逆流しないチューブポンプを使えば水の逆流はありませんが、チューブポンプは流量が少なかったりサイズが大きかったりといった弱点があります。

　もう一つは、タンクにはポンプから注排水するチューブとタンク内の空気を注排気するシュノーケルにつながったチューブの2本が出ている方法です。この方法では、水中では排水することが出来ないため、満水時の浮力をプラスにしておくか、シュノーケルが水面上に出るまで浮上する推力が必要になります。タンク内の水を排水する力が大きければ、スラスターのように水流を下に向けて浮上する力とする事も可能です。

　ポンプはグローエンジンに使われる燃料ポンプやハンディウォシュレットなどに使われているギアポンプが小さくて使いやすいです。ポンプ式はポンプを駆動させる動力のモーターと電力が必要であり、バッテリーの容量がある程度必要となります。

　満水時の浮力がマイナスの場合、バッテリーが空になってしまった場合は自力で浮上することができませんので、レスキューもしくはフェールセーフなどが必要となります。


★長所
  • ポンプをコントロールすることによりビミョ〜な重量バランスをとることが出来るので水中停止(ホバリング)が容易
  • WTC内にタンクを設置すればいいので、ガス式と比べると構造がカンタン

★欠点
  • ポンプ用にモーターが必要なためバッテリー容量が必要
  • 市販されているポンプのチョイスが難しい
  • ポンプの大きさや水モレに制約を受ける

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[2008/12/30:執筆:yoshi | 編集:雲山]