◆水上・水中共通編 その2◆

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●電飾
 水上モデルや水中モデルのラジコンに施される電飾は、そのモデルをとても華やかに彩ります。少し昔までは豆球や麦球が使われていましたが、現在はより省電力なLEDが使われています。電飾の施される箇所は通常の航海灯にとどまらず、舷窓を明るく照らし出したり、イルミネーションを飾り付けたりと枚挙に暇がありません。特に客船や宇宙船は電飾によってとても神秘的に演出する事が出来ます。

 注意しなくてはならないのは、LEDは使用する電圧が決まっていて、これを外れた電圧では点灯しなかったり焼けたりしてしまいます。より詳しくは『工作教室 - 電飾』について解説します。

綺麗なイルミネーションが幻想的な雰囲気を演出します。 これはちょっとやりすぎですが、これはこれで効果的(笑)
水中という宇宙をたゆたう宇宙船には電飾が良く似合います。 噴射口にLEDによる電飾を仕込んだ例。断続的に点滅して噴射を表しています。

●音響
 エンジンのうなる音、汽笛の音色、軍艦なら砲口より鉄の塊が飛び出す轟音や対空機銃の銃声と艦船には”音”が多く存在します。それらを模型で再現する試みもよく行われています。簡単な方法は小型のボイスレコーダーへ”音”を録音しておき、プロポの操作でON/OFFする方法です。サーボでスイッチを押したり、受信機からの信号でリレーを作動させたりします。少し凝ったところでは、電子音で再現した音を使用するものもあります。

 音響に関しては問題もあって、小型のプラモデルに積めるサイズのアンプやスピーカーではあまり大きな音が出せない事と、船内に設置したスピーカーの音が外へ出てきにくく、開口部を広げると防水性に問題が出てきてしまいます。

●スラスター
 ハルに対して横(縦)方向の水流を作る装置をスラスターといいます。船舶の場合、船首付近の喫水線下にあるのがバウスラスター、船尾付近の喫水線下にあるのがスタンスラスターと言い、主に離岸や接岸などの低速で舵の効きが悪いときや狭い水路で船体の向きを変えるのに使用します。形状はハルに横方向のトンネルの中にスクリューがあるタイプが一般的ですが、船底から横向きのスクリューを出してスラスターとする例もあります。

 水中モデル、特に潜水艇の場合、潜航・浮上時にスラスターで上下方向の水流を出して深度を変更します。スラスターの向きを変える事の出来るものもあり、艇の向きを調整するのに使われます。



●砲塔旋回
 砲塔を稼動させる時に思いつくのは、サーボからのリンケージで動かすことです。可動角度が小さくても良ければこの方法でほぼ問題ありませんが、砲塔を大きく旋回させるとなるとこの方法では物足りません。そこで使われるのが、モーターの回転をギアやプーリーを使って落とし、砲塔を旋回させる方法です。サーボを無限回転するように改造し、これで砲塔をまわす方法は戦車のラジコンではよく使われる方法になります。

 複数の砲塔を同期させて動かしたい時は、通常のサーボの動きを増速させて回転角度を大きく取り砲塔を旋回させます。この方法では、プロポのスティックをニュートラルにすると砲塔も中央に戻るという利点があります。サーボの回転が増速されているので、スティックを倒す速度に気をつけないと早く回りすぎてしまい雰囲気を壊してしまいますので注意を要します。サーボの動きを遅くさせる遅延回路を使って、砲塔の旋回をゆっくりさせる方法もあります。

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サーボの回転を増速して砲塔の旋回に使用した例。前後の砲塔でシンクロされています。


●レーダーの回転
 軍艦・船舶を問わず水上船は水上レーダーや対空レーダーなど多くのレーダーを搭載しており、模型でもこのレーダーの回転は効果的です。潜水艦でも水上航行時には回転するタイプのレーダーを使用している物があります。

 模型でレーダーを回転させる場合、単純にモーターを直結して回すだけでは早くなりすぎるため、ギアやプーリーで減速させるのは砲塔の場合と同じです。ただし、レーダーの場合止めることを考えなくていいので、回しっぱなしで済む分作るのは楽です。

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サーボのギアとモーターだけを使用したレーダー。電圧を変えることで回転速度を可変しています。


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[2008/12/02:雲山]