◆レベル 1/72 U-Boat Type VIIC◆ |
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●外観 レベルから出ている、1/72 U-Boat Type VIICのプラモデルをラジコンに改造されたyoshiさんの作品になります。このキットですが、プラモデルでありながら、90cmほどという大きさを誇り、その後の大型プラモデルの先駆けとなったモデルです。現在は対空機銃やシュノーケルが装備されたモデルも"Atlantic version"として販売されています。 写真が下手で分かりにくいと思いますが、とても丁寧な塗装が施されている作品です。飾って良し、遊んで良しとまさに素晴らしい作品に仕上がっています。 ●リンケージ yoshiさんの作例では、潜舵、横舵、縦舵の3枚の舵を動かしています。上は潜舵のリンケージの様子です。潜舵ガードがネジ止めされており、着脱可能となっています。これのため、万が一の破損時に修理が容易になっているのですね。 艦尾側のリンケージの様子です。狭い場所のため、横舵のリンケージは上下動させるリンクになっています。 セミドライハルから出ているリンケージロッドの根元は、真ちゅうパイプとシリコンチューブで防水されるようになっています。その奥に、スクリューシャフトへつながるユニバーサルジョイントが見えます。 ●内部メカ さて、それでは気になるセミドライハルの中身を拝見と参りましょう。まず、フタはアクリル板で作られており、パッキンにはネオプレーンゴムが使われています。艦首側の部屋にはバッテリー、受信機、潜舵用サーボ、ガスバラスト用サーボが収められています。隔壁の所を良く見ると、潜舵のリンケージロッドの防水は艦尾側の舵のリンケージと同じに作られているのが分かります。 後部の部屋の様子です。ここには、横舵と縦舵を動かすサーボ(フタバS3110)に挟まれて、ピストンバラスト駆動用のハイトルクサーボ(フタバ S3010)が使われています。サーボの後方にアンプ(フタバ MC230)が縦置きで置かれています。そしてそのまた後にABCホビーの180モーターが2基鎮座しており、スクリューシャフトとは直結で接続されています。 バラストタンクの様子です。ベント弁はめずらしいスライド式になっています。空気漏れが気になりますが、水に濡れると水がパッキンの役割をするため空気は漏れないんだそうです。 フタで見えにくいですが、下のほうにガスタンクが設置されております。後方(写真右手)にピストンバラストのピストンが見えます。シリンダーが透明のアクリルパイプなので、ピストンの動きがそのままわかりそうです。 ●バラストタンク詳細 バラストタンクのフタを開けて、さらに中のメカを見てみましょう。左側(艦首側)から伸びているリンケージを右側へ動かすことで、ベント弁が開きます。さらに、リンケージを左側へ動かすとL字型のクランクを介してガスタンクのガスが放出される仕組みになっています。フタの裏にある白いプラ棒は、空気が中央に集まり、抜けやすくするために付けられています。
スライド式のベント弁の様子は上の写真を見てください。特にパッキンは無いため、乾燥状態ではベント弁を閉鎖していても空気が漏れてしまいますが、少しでも濡れていれば水がパッキンとなって空気の漏出を防ぐようになっています。 ●総括 プラモデルで90cmというのは、かなりの大きさになり、ラジコンへの改造もかなりしやすくなります。とはいえ、このタイプの潜水艦では端に行くほどハルが細くなるため舵のリンケージには気を遣うようです。それに、これだけ細長いと浮力バランスの調整も難しくなるのですが、うまく潜航していく姿を見るのは何者にも替えがたいものがあるようです。
[2008/11/24:雲山]
[2008/12/09:更新(雲山)] |
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