◆ハーバーボート◆


 RC艦隊さんの手による、メーカー名不詳のトイラジ『ハーバーボート』の改造作品です。元のボートはオークションなどでよく出ている格安のタグボートですが、色を塗り替えブリッジの向きを前後変えて、さらにマストを作り直す事で別の船の様な印象となっています。

 遭難したラジコンボートの救助用に、後部甲板には赤い浮きが乗っています。この浮きを曳きながら遭難船の周りを走り、スクリューなどに引っ掛けて曳航します。クレーンも稼動し、ロープの先にはこれまた救助用のフックが付いていて、遭難船に引っ掛けることが出来る様になっています。また、このタグボートは船首にゴム板、側面にゴムタイヤが取り付けられており、遭難船を押して救助することが出来る様になっています。


 ラダーは、元のキットではダクトの様な形状の物が付いていましたが、1枚物に作り変えています。スクリューのボスに舵が少し被さるようになっていますが、こうなる事で舵の効きが格段と良くなるそうです。スクリューも社外品の3葉の物に替えられており、効率が良さそうです。

●内部メカ


 気になる中身を見せて頂きました。元がトイラジで、電波が数mしか届かないため中のメカは総取替えとなっています。まずは、モーターが540クラスのマリンモーターとなっています。このモーターは低回転高トルクの非常に船に向いたモーターで、低消費電力なのが特徴です。アンプは、フタバの車用のものを使っているとの事です。受信機は、フタバのR617FSという2.4GHzの物を使用しています。そのため、他の船との混信を気にせずにいざと言う時の救助が迅速に行えるようになっています。バッテリーは車用の7.2V 1500mAhのニッカドバッテリーを2本と標準的なメカ構成になっています。

 元のモデルではポンプでマストの上から放水することが出来る様になっていたのですが、そのギミックは取り外してあります。


 船尾方向に奥の方を覗いてみました。マリンモーターへのコンデンサの取り付け方に注目してください。このモーターは缶がアルミ製のためハンダ付けすることが出来ません。そのため、コンデンサの足の片方は缶の隙間で挟んでいます。モーターの向こうにクリーム色のABS板が見えますが、モーターはこの板に固定されています。そして、さらに向こうでスクリューシャフトと連結されています。

●総括


 元のモデルはオークションなどで4千円前後で手に入り、中のメカを交換することで十分に走航を楽しめる船に仕上げることができる、お勧めの改造例と言えます。しかも、モーターにマリンモーターという低消費電力なモーターを使用しているため1日中遊べるようになっていますし、馬力もあるため救助船としての実力も折り紙付です。

 以下は、凪いでしまったため動けなくなったヨットを救助する様子です。浮きを曳いてヨットの周りを回り、キール(舵?)にロープを絡めて曳航しています。

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メーカー名 不明
モデル名 ハーバーボート
スケール 不明
全長 58cm
全幅 20cm
全高 37cm
重量 2.8kg
推進装置/軸数 スクリュー 1軸(社外品)
モーター/基数 マリンモーター(540クラス) / 1基
舵/枚数 自作 / 1枚
バッテリー ニッカド、7.2V 1500mAh*2
その他ギミック 曳航装置(手動展開)
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[2008/11/19:雲山]


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